・金融用語:質的金融緩和
・読み方:「しつてききんゆうかんわ」
・用語解説:中央銀行が供給する資金の「量」だけでなく、買い入れる資産の種類や満期、リスク特性といった「質」を変えて金融環境を緩める手法。典型例は、長期国債の比率や平均残存期間を延ばす、社債・CP、ETFやREITなどリスク資産の購入を増やす、長期・低利の資金供給を行う等。これにより期間プレミアムやリスクプレミアムを引き下げ、イールドカーブを低位・フラット化させ、資産価格の押し上げやポートフォリオ・リバランスを促し、期待インフレの引き上げを狙う。副作用として、市場機能の低下(価格形成の歪み)、中央銀行のバランスシートのリスク増加、出口時の金利急騰・損失リスクが挙げられる。日本では量的拡大と組み合わせた「量的・質的金融緩和(QQE)」として用いられることが多い。